BIGO Live は、2025年版となる最新ストリーミングガイドを発表した。今回のガイドでは、プラットフォームがこれから強化していく配信機能やコミュニティ運営、国際展開のビジョンが示されており、ライブ配信の在り方を大きく変える可能性を秘めている。
配信ジャンルの拡張と参加型エコシステムへの進化

ガイドの内容から最も強く感じられるのは、BIGO Live が「雑談」「ゲーム」といった主流ジャンルにとどまらず、ファッション、レビュー、商品紹介、ライフスタイルなど、より幅広いテーマに適した配信環境を整備しようとしている点だ。仮想ギフトやライブコマース、マルチゲスト配信といった仕組みによって、視聴者が参加し、応援し、コミュニティを形作る“参加型エコシステム”が定着しつつある。これにより配信者は従来よりも多様な表現が可能になり、収益化の幅も広がる。
AIが支えるライブ体験の最適化と安全性向上
今回のガイドで特に注目を集めているのが、AI技術を軸としたプラットフォーム強化である。BIGO Live は、視聴者の行動データから好みに合う配信をレコメンドする推薦AIを強化し、配信者にとっての新規視聴者獲得をより容易にしていく方針を示した。また、AIモデレーションの導入によって、不適切な発言やスパム行為を自動検知する仕組みが強化され、より安全でストレスの少ない配信環境が実現しつつある。
さらに、ショート動画とライブ配信を連動させるハイブリッド形式も導入され、短い動画から興味を持ったユーザーがそのままライブへ流入する動線が自然に組み込まれている。これにより配信の入口が広がり、多様なジャンルが視聴されやすい環境が整っている。
世界150ヵ国・5億ユーザーへのローカル × グローバル戦略
BIGO Live は世界150ヵ国以上にサービスを展開し、登録ユーザーは5億人を超えるとされる。今回のガイドでも地域別のカルチャーに合わせたプロモーションや、各国向けのローカライズ戦略が重視されており、国際的な成長を見据えた姿勢が鮮明になった。国内配信者にとっても、海外の視聴者を自然に獲得できるチャンスが増えることになり、配信活動の可能性は大きく広がる。
“配信アプリ”を超えたライブエンタメ基盤へ
今回のガイドが示す方向性は、BIGO Live が単純な配信アプリを越え、AIや多言語展開、ライブコマースを含む巨大なライブエンタメ基盤へと進化しようとしている姿を明らかにしたものだ。配信者にとっては表現の幅が広がり、新しい収益機会が生まれる一方で、視聴者にとってはよりパーソナライズされたコンテンツとの出会いが増える。
BIGO Live が打ち出したこの新たな成長戦略は、今後のライブ配信業界全体の方向性を象徴するものであり、プラットフォームが次のステージへ進む節目となるだろう。

